モノクロとカラフル
色の使い方というのはなんとなくステレオタイプな考え方があるように思います。
モノクロあるいはごく少ない配色で統一 = 知的、感性、静寂
いろいろな色をなんの脈絡もなく分散 = 楽天的、積極性、情熱
ただ人の嗜好はこのような単純なものではなく、
状況や対象物次第でモノクロにもカラフルにもしていくのが実際のところなのでしょう。
当店を開店するにあたって、内装やショップカード、webサイトなどのテーマカラーについて、他店の情報を集めて色々見てみたのですが、結局、「暗めの茶系統の色合い」になりました。
「落ち着くところに落ち着いたな」というのが大まかな印象です。
会社勤め時代は主に、紺・灰・黒の3色を多用しており、茶系統はあまり使っていませんでした。
会社から離れて、これからの自分になじめそうな色合いは茶色かなという思いはありました。
茶色という色は自分には似合わないのですが、店内の床、カウンター、机、椅子、本棚と木製の様々な茶色に囲まれていると、気分が落ち着きます。
「年をとるとくすんだ色や粗い素材の服は肌の色をより暗く見せることになる」
と言われているそうです。
確かにグレーのリネンシャツやブラウンのツイードジャケットなんていうのは、肌に張りのある若い人たちだからこそそのギャップが映えて新鮮に美しく見えるようです。
しかし、人からどう見られようが、シワのあるリネンやツイードの手触りが好きだし、自分が着ている服を、鏡ではなく自分の目で見たときにはグレーやブラウンのほうがしっくりきます。
色の違いは、網膜で捉え脳で認識する際に、波長の長さの違いで変わってくるそうです。
赤系統より青系統が好きな人は、青=波長が短い、長さは短いけれど高い波を捉える情報を伝えるシナプスがより繋がりやすい構造になっているということなのかもしれません。
いえ、そんなことではなく、生まれてから今までに経験した様々な出来事で使われていた色に青が多かっただけなのかもしれません。(全く科学的根拠はありません)
「色」というものの概念があることが当たり前のようになっていますが、このことが人類の文化や文明の発展に関係していることは間違いないと思います。
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